さまざまな環境へのシステム・シミュレーション・モデルの導入

Simcenterでは、クラス最高のシミュレーション技術を利用可能です。このプラットフォームには、定評のあるソルバー、詳細な性能解析機能、強力な離散分割機能、並列処理機能など、複数の計算機能が組み込まれています。さらにSimcenterでは、リアルタイム対応ライブラリにより、モデルインザループ (MiL)、ソフトウェアインザループ (SiL)、ハードウェアインザループ (HiL) のすべてのフェーズを網羅します。また、さまざまなモデル単純化ツールによって合理化されています。Simcenterのモデルは、少なくとも12のリアルタイム・ターゲットにエクスポートできます。

ユーザーフレンドリーな有限要素解析 (FEA)/有限要素法 (FEM) およびCADインポート機能により、シームレスな1D/3D統合が保証されます。 また、数値流体力学 (CFD) やマルチボディ・シミュレーション (MBS) など多くのツールと専用のインターフェースが用意されています。Simcenterは、Functional Mock-Up Interface (FMI) 標準のすべての結合モードをサポートしています。また、汎用性に優れた練成シミュレーション・インターフェースにより、社内コードやレガシーコードとのカスタム結合も可能です。さらに、Modelica言語をサポートしており、因果モデリングと非因果モデリングのアプローチを最適な形で単一のプラットフォーム内で組み合わせるという重要な利点もあります。

CAE Value ABが実現するもの

CAE Value ABのシニア・テクニカル・コンサルタントであるEric WendebergとKim Bladhが、Simcenter AmesimとSimcenter HEEDSを使用してハイブリッド車の多属性のバランスを取る方法について説明します。

各種技術の機能

1D/3D統合

他の外部コンピューター支援技術 (CAx) ソフトウェア・プログラム (Simcenter 3D、Simcenter STAR CCM+、他のCAEソフトウェア) とのインターフェースを通じ、クローズド・ループのツールチェーンで効率的に製品を開発できます。このインターフェースを使用すると、設計領域の異なるほかのアプリケーション (CAD、CAE、FEA / FEM、CFD、MBS) も簡単に利用できます。Simcenterには、3D CAEツールとの練成シミュレーションの信頼性を高め、機能をインポートしてCADジオメトリ/構造のFEAモーダルデータをモデルに統合する高度結合機能が備わっています。

Simcenter Star-CCM+でのテストのスクリーンショット

モデルインザループ、ソフトウェアインザループ、ハードウェアインザループ、リアルタイム・シミュレーション

開発サイクルのすべての段階で、システムエンジニアと制御エンジニア間の効率的なコラボレーションを実現します。ほぼすべてのSimcenterライブラリはリアルタイム対応であるため、強力なモデル簡略化ツールで合理化された継続プロセスを通じ、物理的な関連性を維持しながらモデルを簡略化することができます。Cコードの統合とSimulinkインターフェースによって、制御の検証も可能です。Automation Connectモジュールは、デジタルツイン・モデルを現実/仮想のプログラマブル・ロジック・コントローラー (PLC) に接続します。

Simcenter Amesimのスクリーンショット

Modelicaプラットフォーム

オープン標準の物理システム記述言語であるModelicaを使用すると、Simcenterの用途はさらに広がります。Modelicaプラットフォームのツールは、マルチフィジックスの因果モデルを構築できるだけでなく、Simcenterの強力な機能でシステム全体を実行し、解析できます。Modelicaライブラリを開発、拡張、再利用して、動的なマルチフィジックスシステムを記述し、それらをSimcenterネイティブ・ライブラリとシームレスに組み合わせることで、両者の長所を生かせます。

ModelicaによるSimcenter Amesimのスクリーンショット

ソフトウェア・インタフェース

汎用インターフェース経由により、社内/レガシーコードでエクスポートした練成シミュレーション用動的リンク・ライブラリ (DLL) として、Simcenterモデルを実行します。このインターフェースで、共有メモリまたはTCP-IP接続を介した、CPU効率の良いSimcenterモデル間練成シミュレーションが可能です。さらにSimcenterは、Functional Mock-Up Interface (FMI) 標準 (1.0、2.0バージョン) のすべての結合モードをサポートしています。このため、FMIと互換性のあるさまざまなツールとシームレスに連携します。

Simcenter Amesimダッシュボード表示のスクリーンショット

ソルバーと数値計算

最先端の数値計算手法を使用してシステムを正確にシミュレーションし、動的挙動を詳細に捉えて再現できます。個別のパーティショニング・ライブラリと、バッチ/最適化検討用の組み込み並列処理機能により、マルチコア・アーキテクチャを高速、高効率にシミュレーションして設計領域を探索できます。高性能コンピューティング用のスクリプト/ライブラリも使用可能です。このソフトウェアにはパフォーマンス解析機能などのツールが含まれているため、シミュレーションの性能も適切に評価、理解できます。

Simcenter Amesim dashboard