Simcenter Fluids and Thermal

Simcenter Flotherm software

CAD作成前の初期調査から最終検証まで、迅速かつ正確な電子機器冷却CFDシミュレーションにより、信頼性の高い電子機器熱管理を実現します。

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熱解析を支援し、熱デジタルツインの開発をサポートするSimcenter Flothermソフトウェアのビジュアル。

Simcenter Flothermを選ぶ理由

Simcenter Flothermは34年以上にわたる開発とユーザーからのフィードバックに基づいて電子機器の熱分析を提供する、電子機器の冷却シミュレーションをリードするソフトウェア・ソリューションです。ICパッケージ、PCB、エンクロージャ・レベルから、データセンターなどの大規模システムに至るまでの開発期間を短縮します。

電子機器の熱設計ワークフローを加速
Simcenter Flothermは熱エンジニアがシミュレーションを実行し、正確な結果とフィードバックを他のエンジニアリング部門にタイムリーに提供するツールとして、電子機器の開発ワークフローに統合されます。初期段階のアーキテクチャから最終的な熱設計の検証まで、熱管理とシミュレーションに基づく意思決定をサポートします。これは開発期間の短縮に役立つだけでなく、信頼性に関連する高額な保証コストや、後期段階の再スピンなどのリスクを排除するためにも役立ちます。

エンジニアが熱解析プロセスを短縮するために役立つ機能の例として、革新的なSmartPartsテクノロジ、広範なライブラリ、EDAおよびMCADデータ処理、カスタマイズされた安定したソルバー技術、最先端のコンパクトな熱モデリング技術、自動モデル・キャリブレーション、パラメトリック解析、最適化機能などを挙げることができます。

正確で高速な熱解析を活用
Simcenter Flothermを活用して、コンポーネント、材料、出力が1000種類以上にも及ぶ大規模で複雑な電子機器モデルに適した、信頼性の高いデカルト格子を瞬時に作成できます。Simcenter Flothermのメッシングとソルバーは当初から、サブミクロンからメートルまでのさまざまな長さのスケールを処理できるように設計されています。さらにインテリジェントなSmartPartsに基づく、オブジェクトに関連したグリッディングにより、オブジェクトの位置や向きが変わっても、グリッディングをやり直す必要がありません。これにより、シミュレーション結果と設計空間の探索に集中し、より迅速に作業を進めることができます。

インテリジェントなSmartPartsでモデル作成時間を短縮
Simcenter Flothermの熱工学指向のインターフェース、インテリジェントなモデリング、ライブラリを使用することで、迅速かつ正確な調査のためのモデルを素早く構築し、初期の熱アーキテクチャの意思決定をサポートします。ヒートシンク、ファン、エンクロージャ、ヒートパイプなどの電子機器固有のコンポーネントのSmartPartsライブラリを使用して、モデルをすばやく構築します。

開発中にEDAおよび機械設計データの複雑さを組み込む
EDAおよび機械設計チームによる開発の進行に合わせて、モデルの複雑さと忠実度を高めます。CADデータをインポートして前処理できます。基板配線やコンポーネントのレイアウト情報用のECADデータを取り込んで、ODB++をはじめとするすべての主要EDAソフトウェアのファイル形式から直接モデリングすることで、EDAの複雑さに対応します。EDA Bridgeを使用すると、迅速な処理と適切なモデリング忠実度レベルのオプションを利用できます。

新機能

Simcenter Flotherm電子機器冷却ソフトウェアにNX CADジオメトリをインポートした2台のモニターによるビュー - CADジオメトリをCFDシミュレーション環境のワークフローに表示します。

Parasolid、NX、Solid EdgeのインポートをサポートするMCADブリッジを使用したCADジオメトリからCFDへのインポートの高速化、ボクセル化のためのステップ・チェンジ速度の向上、大規模で複雑なモデルの前処理のためのロード時間の短縮など、最新の2304リリースをご覧ください。

Simcenter Flothermの機能

過渡熱解析

Simcenter Flothermは、電子機器および製品の正確な過渡解析をサポートします。マイクロ秒以下のタイムスケールでも過渡現象をモデル化できます。コンポーネントの時間依存の消費電力や、監視対象の温度の関数としてモデル入力を変化させる過渡熱による温度調節モデリングなど、さまざまな過渡動作をモデル化できます。これらの機能は、パワー・エレクトロニクス・アプリケーションのパワーサイクルのモデリング、民生機器の動作電力モードの遷移、ファン制御の冷却をサポートし、電力軽減および熱緩和戦略の評価をサポートします。

Simcenter Flothermの過渡解析機能

堅牢なメッシング

Simcenter Flothermは信頼性の高いグリッドを簡単に瞬時に作成できるため、熱設計に集中することができます。堅牢な構造を持つデカルト法は、典型的な電子機器のメッシュ化に対して安定しており、数値的に効率的です。さらに、必要な部分により細かい解像度が得られるよう局所的にグリッド制御を行うことで、高速グリッド生成と解決時間の最小化を実現しています。SmartPartsベースのグリッド生成、つまりオブジェクトに関連付けられたグリッド生成の価値は自動的に即座に更新されることであり、連続したスタディでジオメトリの向きや位置が変更された場合に、グリッディングを完全にやり直す必要がありません。

Simcenter Flothermソフトウェアによる堅牢なメッシュのビジュアル。

BCI-ROMテクノロジ

境界条件に依存しない次数低減モデル (BCI-ROM) テクノロジは、精度を維持しながら、フル3D CFDよりも桁違いに高速な電子機器の過渡熱伝導解析という利点を持っています。Simcenter Flothermは、予測精度を維持する伝導解析に基づいてBCI-ROMを抽出する機能を備えていますが、実証されたケースでは最大40,000倍以上の速さで解を導きます。次数低減モデルの「境界条件に依存しない」という側面は、精度を維持しながらBCI-ROMをあらゆる熱環境で使用できるようにするため、非常に大きな価値があります。BCI-ROMは数種類のフォーマットでエクスポート可能となっており、Mathworks社のMatlabやSimulinkなどのツールで解決する行列としてSiemens EDA PartQuestやXpedition AMSなどの回路シミュレーション・ツールで使用する電気熱解析をサポートするVHDL-AMSフォーマット、あるいはFMI機能をサポートするSimcenter AmesimやSimcenter Flomasterといった1Dツールでシステムの熱モデリングに使用するFMU (ファンクショナル・モックアップ・ユニット) フォーマットなどがあります。

Simcenter FlothermのBCI-ROM機能